生きにくさはHSPのせいでした。
HSPは、米国の心理学者であるエレイン・N・アーロン博士が提唱した心理学的概念で、神経が細やかで感受性が強い性質を生まれ持った人のことです。全人口の15~20%、約5人に1人はHSPと考えられています。
HSPには、特徴的な4つの性質「DOES(ダズ)」があります。
■ D:Depth of Processing/深く処理をする
簡単に結論の出るような物事であっても、深くさまざまな思考をめぐらせる
■ O:Overstimulation/過剰に刺激を受けやすい
刺激に対する反応が強く表れやすく、疲れやすい
■ E:Emotional response and empathy/全体的に感情の反応が強く、共感力が強い
他人との心の境界線が薄く、相手の感情の影響を受けやすい
■ S:Sensitivity to Subtleties/些細な刺激を察知する
他の人が気づかないような音や光、匂いなど、些細な刺激にすぐ気づくHSPの人は、感覚的な刺激に対して無意識的・反射的に対応する脳の部位、「扁桃体」の機能が過剰に働きがちで、HSPではない人と比べて刺激に強く反応し、不安や恐怖を感じやすいことが分かっています。相手の気持ちを察知して行動したり、物事を深く探究できる半面、ささいなことで動揺したり、ストレスをためてしまうこともあります。
(引用先:心が疲れやすくて生きづらい…それは「HSP」かもしれません | 睡眠・休息・メンタルケア | サワイ健康推進課 (sawai.co.jp))
HSPという気質の存在を知ることが出来た自分。
これまでの生きにくさの原因がようやく分かりました。
幼少期
親からすると幼少期から「他の子とは違う」という違和感があったそうです。
泣かない。わがまま言わない。極度な人見知り。
発達障害も疑いましたがそれは否定されたそうです。
保育園でおままごとをやっても他の子に「ちがうよー!!」と注意されるのが怖くてへらへらしていた記憶が断片的にですがあります。
あとは大人たちがこそっと会議しているのがとても怖かった記憶。
なんか言われているんじゃないかって怯えていました。
幼いながらに感受性の高さはあったと思います。
小学校時代
小学校に入学するや否やいじめられました。
理由は「いつもへらへらしているから」。
トイレに閉じ込められても、靴を隠されてもずーっと笑っていたらいつの間にかいじめはなくなっていましたが…
たしかに自己主張がない子供だったなーと振り返って思います。
小3のころに学級崩壊を経験しいじめに加担したときも「ダメだよ!」と心で思っていながらも口には出せずじまいでした。
また、このころから集団生活に疲弊し早退や欠席を繰り返すようになりました。
希死念慮を抱き辛さをノートに爆発させていた時期でもありました。
中学校時代
小学校から半分以上同じ中学校に進学したのでそこまで環境の変化に戸惑わない…
わけがなく、しっかり体調を崩しました。(4カ月の生理不順、10キロの体重減少)
この中学で救いだったのが、一定数サボっている人がいたということ。
真面目そうなクラスメイトが理科の時間に校舎裏で昼寝していたり、休み時間に電子黒板でテレビを観たり。
そんな自由な校風のマンモス公立中だったので比較的心は楽だった気がします。
高校時代
入学して2日で休みました。
高校に唯一の友達が合格できなかったこと、入学式初日に誰とも話せなかったことが辛すぎて高校をやめようと思っていました。
あと死ぬほど寝ていました。登校中の電車バスで爆睡。授業中も爆睡。家でも爆睡。
過眠症を疑いましたがこれも否定されました。
とにかくあらゆる刺激に疲弊していました。
高3の秋、パニック障害と診断され、そこでHSPのことも知りました。
HSPのことがテレビで特集された際、親に「自分これっぽいんだよね~」と言ったとき、なぜか泣いてしまいました。
多分バレてはいないのですが、それくらい自分のことを誰かに話すことが苦手。
人の感情が異常に分かってしまうし、友達作りも慎重すぎるからうまくいかないし、自己主張が下手すぎるし、疲れやすいし…
でもHSPであるからこそ良かった点があります。
音楽や美術を心から楽しめる、景色に哀愁や活力など目に見えない何かを感じられる、マルチなど怪しい誘いが直感的に分かる。
このHSPという気質はとても生きにくい。
今後も付き合っていかなきゃならないと考えると頭が痛くなるくらいだ。
HSPの特効薬とかないかなあ…。